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南十字星に口紅を
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レッドゾーン
生き残る方法は一つしかない。
戦うんだ。
歩くしかない。
マサイの戦士となって戦うんだ。
勝つんだ!
食料も手に入る。
毛皮のコートも手に入る。
歩くしかない。


罠を仕掛けてキラーベアーを誘い込む。
そして人食い熊は自分で死んでもらう。
とがった杭の上に倒れこんで自分で死んでもらう。
あの体重だ、ひとたまりもない。
これでうまくいく、信じろ、私を信じろ。
あのクソやろうをあの世にたたきこんでやる。
器量の大きい大富豪のチャールズは闘志をむきだしで言った。

罠を仕掛け、武器の槍を作り、生き残りの戦いに臨んだ。
チャールズは指を傷づけ自らの血をしぼりだして布に
たらふくつけてキラーベアーをおびき出す。
目の前に、でた~またでた~キラーベアーがでた~

でた~


キラーベアーの不敵なガオ~~~にもひるまずに
来いこのクソやろう!
罠まで誘い込んだ、木の槍ぶすま玉の綱を切った。
鼻先をかすめてかわされてしまったが戻りのふりこで
横っ腹に刺さりキラーベアーを傷つけ消耗させた。
なんだこの野郎とキラーベアーが突っ込んできた。
逃げろ逃げろと一目散で逃げに逃げたのだった。
崖を飛び降り川の中を逃げに逃げたのだった。
だが、これも作戦であったのだ。戦術的退却であった。
隠してあった手製の槍でキラーベアーとの
最初で最後の決戦の時が来た。
キラーベアーと対峙した。
なんだこの野郎ガオ~~~~ガオ~~~~
うるせ~クソやろう!
戦いの火蓋はかくしてきられた。
キラーベアーの首を狙え!首を突け!
沈着冷静なチャールズの行動でほぼ互角の戦いであった。
用意周到に何本もの手製の槍を作っておいたので互角の戦いであった。
だが、突進力の差、体重差でおされ気味になり完敗はすぐそこに来た。
カメラマンがキラーベアーに捕まりガブリと食べられそうになった。
敗北必須となったが器量の大きい大富豪のチャールズの
捨て身の戦法でカメラマンを救い、自分に注意を向けさせた。
来いこのクソやろう!てめぇ!
うるせぇ!この野郎ガオ~~~~ガオ~~~~
絶対絶命の中でもチャールズは冷静に事を進めたのだった。
死なばもろとも、最後の場所に誘い込み、がちっと岩に槍を支えて構え、
襲い掛かってくるキラーベアーに向けた。
飛び掛ってたた瞬間、槍がキラーベアーの胸にずぶり。
体重で胸板を突き抜けたのだった。
そのままチャールズはキラーベアーの下敷きに。
だが、チャールズは生きていた。
計画通りではなかったが作戦は正しかった。
戦略の勝利であった。
勝利の肉を焼いて食べ、勝利の毛皮のコートを着てまた歩く。
歩くしかない。

原始人の姿となって歩く。
歩くしかない。
歩くうちに無人の山小屋にたどり着いた二人。
中には地図と酒とライフルがあった。
外には使えるカヌーがあった。
帰れる、歩かなくてもすむ、助かる。
だが、まだサバイバルは終わりではなかった。
野獣が内なる心にいた。


結末はもうま近かどす。


ほな さいなら
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