ハイウエーを吹っ飛ばして戻るうちに妙な気分となった。
単調な所に時々住宅町というのか住宅村というのかが
見えてくる。綺麗に整備された住宅の群れが見えてくる。
その時にあの中はどうなってんだろうなと思ったわけどす。
好奇心が頭をもたげて見物していこうかなと思ったわけどす。
その時またある風景が頭にぼんやりと浮かんできたんどす。
上空から見えていた新興の住宅町の風景どした。
どこだったのかが思い出せないのだが綺麗によく区画された
新興の住宅町の風景どした。
多分あんな感じなんだろうとそのまま通り過ぎた。
あれは何処だったんだろうと眼は真っ直ぐに前方を見ているが
頭はあの上空からの景色を思い出している。
真っ直ぐに伸びたセンターロードがハイウエーから入り
新興の住宅町とつなぐ。
あの高さからの景色であの大きさの新興の住宅町の景色だった。
そうとう大きな区画なのだろう。
センターロードの終点はロータリーになっている。
そのロータリーの先は森の緑のカーテンとなっていた。
その森の緑のカーテンの先は同じような新興の住宅町の景色だった。
実にうまく区画が出来ている。
これが郊外の街区という概念なのかとその時に思ったのだった。
もう比べようもない差のついている事を知ったのだった。
眼は真っ直ぐに前方を見ている、時折バックミラーとサイドミラーで
無意識に後方を確認している。

Mungo Jerry - In The Summertime


まだ頭はその場所を思い出そうとしている。
見えて来た。どでかい畑が上空から見えて来た。
脳みその機能は素晴らしい。
家屋はほとんど見えないが何かが見える、あの小さい区画はなんだろう。
いくつか上空から通り過ぎた。分かった。墓地だ。
その時にその地がどこなのかはっきり思い出したのだった。
やがて大きな湖とでかい街が見えて来た。
その大きな湖の対岸のでかい街も見えて来た。
ここは寒かった。そういう記憶が思い出された。冬だったからだろう。
カナダはトロントだった、ここは寒かった。
お伽のような穏やかな国だったが寒かった。冬だったからだろう。
バンクーバーはもっと北にあるのに暖かった。
不思議どすなぁ。

地球はマジシャン愛するピエロ～～♪♪

シカゴどした。
穀物世界取引市場相場がここにあるのもうなずける畑の大きさどした。
シカゴは元語はニンニクだそうで馬力もありそうどすしなぁ。

景色が込み合ってきた、もうそろそろ市街地に入る。
サザン、南に居て北を思い出す。
不思議なもんどすなぁ。脳みそわなぁ。
車、自動車の狭いながらの空間が広い世界へと解き放たれる
自己の自由への道へとつながってゆく乗り物なのかもなぁ。
たいして早くはないが速い、進路を自分の意思で変えることができる。
これでしょうなぁ。

街の中心部へ入った。
花の街に入った。

地球はマジシャン愛するピエロ～～♪♪


ほな　さいなら