忍者ブログ
南十字星に口紅を
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

シークエンス
いよいよクライマックスへ向かう。

交渉が実って息子が救命室に運ばれてきた。
母親でもある妻が息子と共に部屋に入ろうとしたが警官に止められ
中に入れない。中から医師が出てきてここから中に入るな。
警官も妻と同じようにシャットアウトされたのだった。
医師二人も逃げようと思えば逃げられたものをもう、運命共同体の
擬似家族ののようになってしまっていたのだろう。
中での会話も面白いものがいくつもあった。
「医師は人の命を助けてすごいものだ。」
「一人やっと救ってもいとも簡単にその10倍100倍が毎日
殺されてるんじゃ世話ないよ。」
このような、なかなかのセリフが随所にでてきた。
息子を救命室に移し約束どおりにスワットの狙撃手を外にほっぽり出して
解放した。さらにあかちゃんを含めて4名を解放したのだった。
最後の決断の時がきたのだった。
心臓外科の権威の外科部長に向かって頼んだ。
俺の心臓を息子に移植してくれ、頼む。
無茶なこと言うなよあんたはどうなるんだ。
俺は死ぬが息子は生きる。それが親の義務だ、だから頼む。
重たい空気が流れたが外科部長が答えた。
いやだ、と言ったら私をその銃で撃ち殺すのかい。
いや、そんな事はしない、自分で自分を殺すだけだ。
銃を自らの頭に向け、口の中に入れたのだった。
じっとジョンQの目を見つめる外科部長だった。
本気だなと判断した外科部長。

男心に男が惚れた~~~♪♪

よしやろう。やってやろう。
先生それはいけません、やっときずいた名声が水の泡になってしまいます。
止める女医がいたが外科部長はそれに答えた。
「訴えられて医師の資格剥奪だろ、名門ゴルフクラブの会員資格剥奪だろ、
 ここは病院だ、患者がいて臓器もある。それをやるのが私の仕事だ。」
きっぱりとそう答えたのだった。

二人の証人の書名をもらっていよいよ息子の為に自殺する。
書名人の二人もつらいなぁ。
銃を取り出し銃に玉を込める。
「なんだよおまえ、玉の入ってない銃を使ってたのかよ。」
「初めから自殺することしか考えてなかったからなぁ。」
緊張した時の中でなごむひと時であった。

いよいよ医師立会いで自殺する。
横になり自らの頭に拳銃をつきつけ引き金に指をかけた。
その時電話のベルがなったがもう出ない。
無線機のスイッチも切り繋がらなくしてあった。
妻から良い知らせであったが出なかった。

引き鉄をひいた。

Holst - Jupiter



「廊下で陪審の評決を待つことなど弁護士生活45年間で初めてだ。
随分と評決に時間がかかるなぁ。君はどう思うのだ。」
いぶし銀のライリー弁護士がシュリットマン弁護士に聞いた。
「両方にとって不利だ。」
「そう思うのか、私はこう思うのだ。
向こうの社は有罪、私の社は無罪だと思うのだ。
目撃者も出た、証言も得られた。
だが私の会社とのつながりの証明が明らかはでないからだ。
ところで君はどう思うのだ。」ライリー弁護士が言う。
「真実が勝つ。」シュリットマン弁護士が言う。
「エッ、真実?長いこと弁護士やっててまだそんなこと言ってるのか
真実らしきものがでてくりゃそれは幸運だよ。法廷でそんなものいまだに見たことがない。
それじゃぁ不満かい。」ライリー弁護士が言う。
「子供の命はどうなるのだ。」シュリットマン弁護士が言う。
「そんなに上等な背広を着てるわりにはおセンチなこと言うなぁ。
法が介入したとたんに子供たちの命は外に置き去りにされるんだ。」
ライリー弁護士が言う。
無言のシュリットマン弁護士。
「君はギャンブラーだ、真実が勝つか賭けをしよう。」
ライリー弁護士20ドル紙幣をだした。
「示談にしては額不足だね。」
「250万ドルの税金を滞納していると聞いてるぞ。
よし、これに0を6っこ付けよう。
これで親も亡くなった子供たちも真実も正義も救われるかもしれない。」
ライリー弁護士が言う。
「和解を話し合うなら責任者の同席が必要だろう。」

「おや、そりゃそうだが、おかしなこと言うねぇ。
二人とも全権を双方から任された者同士だろう、そうだろう。
いうならば王と王が対面して話をしている。
決定権は我ら二人の王の意志にあるのだよ。」いぶし銀のライリー弁護士が言う。
無言のシュリットマン弁護士であった。

「これはここにおいて行こう。
向こうの玉座で待っていよう。」

破り捨てゴミ箱の中に捨てた。
最後まで真実が勝つと徹底抗戦のシュリットマン弁護士であったのだ。

評決が出た。
いぶし銀のライリー弁護士の言うとおりとなった。
亀の甲より年の功であったのだ。
神の名において無機的な唯物論的判決が出たのであった。
向こうの社は有罪、ライリー弁護士に依頼した社は無罪となった。

ただ一社との第二段階に裁判は移行することとなった。
だがもう金庫はからっぽ、借金の山だけがそそり立っている。
税務署からやいのやいのと言って来る。
借金地獄の雲に入るにも、もうその雲すら無くなっていたのだった。
ついに被害者の家族には裏切りとなるのだがない袖は振れなくなった。
第二段階の裁判はもう到底できない。
未練と無念は残るが示談で収める事とした。

アイオワの農協のクレジットカードを持って示談交渉に向かった。


ほな さいなら
    
        つづく
PR
カレンダー

08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
プロフィール

HN:
コロたん
性別:
男性
職業:
あり
趣味:
なし