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南十字星に口紅を
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冬山単独行
窓の外は雪が降っている。
この日を待っていた。
これだけあれば大丈夫だろうと装備を詰め込んだリュックを
押入れから引っ張り出して背負い電車に飛び乗ったのだ。
目的地の駅で降りバスを待ち、そのバスにゆっくりと乗った。
さあ着いた。
あとはひたすらにただ歩くだけである。
雪はもうやんでいたのだが積雪はかなりのものであった。
一歩一歩と頂上に向かって歩いていたのだが夕暮れが迫って来ている。
もう少しだが避難小屋までは行けそうにない。
予想以上に雪に足を取られ体力の消耗が激しいのだ。
夕暮れがもう来ている。
避難小屋までの工程をここで断念したのだ。
雪と林の中でのビバークを選択したのだった。
登山道を外れ風を防げる地を探し歩いた。
最適だとは分からないがこの地でビバークすることに決定した。
ツエルトで簡易のテントを設営して来たるべき寒さと孤独を向かえうったのだった。

The Beatles - Don't Let Me Down


まんじりともせずただ耐えるだけであったが耐えきった。
静寂な世界であると思っていたのだが以外に騒々しいのだと知るのであったのだ。
夜明けはもうすぐだ。
夜明けの時は寒く、暗い。
もっとも孤独な時だと知ることとなる。
耐えきったのだった。
そして夜明けを迎えた。
体に身に着けていた食糧とラジュースでお湯を沸かしての朝食をとったのだ。
コーヒーを入れて飲んだのだがこの美味さは天下一品どした。
忘れることができない。
さて、出発の時が来た。
積雪の中を頂上に向けて一歩を踏み出す。
林の中を抜け尾根の登山道へと向かった。
その途中おそろしく美しいものと出会ったのだ。
その回廊の中を歩いたのだった。
『霧氷』。
これがまばゆいほどに美しかったのだった。
その美のエネルギーの中頂上へと着いた。
この時に銀の炎に燃え上がる山頂のビーナスと出会ったのである。

単独行。
冬山単独行。
三頭山 。
まあ、いろいろと経験の第一歩となる冬山単独行のバージン体験どした。
装備とガッツがあればどこでもなんとかなるもんです。
8000mもなんとかなるもんどす。
お勧めはしませんけどなぁ。

見えていないものそこでは観える。
確かにあるのだ。


ほな さいなら
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